青井耳袋

執筆の進捗や散歩や怪談を纏めた私家版の耳袋

工業高校という異世界でのバレンタインデー

 

 2月14日はバレンタインデーですね。

 チョコを巡る心理戦が繰り広げられる年に一度のフェスティバル。

 あなたは誰にチョコを送りましたか?

 あなたは誰にチョコを貰いましたか?

 私はソシャゲの嫁に貰えました。

 
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 所で表題の件ですが私は工業高校に通ってました。各中学校のどうしようもないアホ達を集めました!そんな印象を受ける生徒の編成でした。わかりますか?後ろの席に座ってる同級がチンチンを授業中に放り出して「シフトチェンジ!ウィーン!ウィーン」とかやりだすんですよ?そんな環境で委員長2年もやってたんだ私は、こんなのおかしいプリ💢って毎日キレてましたね。

 異世界ファンタジーって奴です。トラックに轢かれなくても異世界には行ける!凄くね?

 

 じゃあそんな環境でバレンタインデーとい祭りは成立するのか?

良い質問ですね!お教えしましょう!

しちゃうんだなぁコレが!

野郎ばかりがブラックサンダーやらチョコ棒やらを持ち寄って「義理だからね!」って交換する茶番をやります。

 彼女が他の学校に居るような徳の高い紳士も中には居るのですが「よっ先生!今日はご機嫌ですな?」「解る?」みたいなジャブをお互い打ちつつ、ケツをお互いに平手打ちするアレをやったりと実にハッピー。

 

先生にチョコを渡す人は居ますか?

 居ました!居る!居る!凄く居る!

クラスでトップクラスのヤンキー「Mくん」(MはマザーファッカーのM)が担任に高そうな贈答用のチョコを渡す一幕があり、その時のセリフがこちら。

 

  「その節はお世話になりました

 

 時は遡ること秋、M くんはバイクで事故を起こし骨折、入院をすることになりました。バイク事故は不味かった。校則上バイクは免許の有無を問わず在学中は乗ることを厳しく禁止しており、バレた際は問答無用の退学処分に処される重罪。『嗚呼、Mは終わった!俺たちはお前が生きていたことを忘れない』そんなお通夜のような重たい空気が教室を満たす。そして担任はMの処遇について口を開いた。

 

「Mですが、彼の家が経営する工場の資材の荷崩れに巻き込まれ脚を骨折したことにします!」

 

事実が書き変わってる!?

平行世界に来てしまったんか?

「バイク事故なんて最初から無かったんやで?ええな?」

この世には正義などなく、起きてしまった出来事は誰かにとっての好都合か?誰かにとっての不都合か?それだけだと我々は学んだ瞬間です。

退学を免れたMくんはその時の義理立てにチョコを先生に渡したんですね!

世界一重い義理チョコの話でした。

M くんはその後、卒業前の最終成績で欠点を取り留年が決まったので学校を辞め実家を継ぎました。

世の中クソやな!チョコと同じ色しとるわ!

世襲した奴をみんな殺せ!カタワにしろ!

ハッピーバレンタイン!世界に愛が溢れますように!南無阿弥陀仏

 

以上